Discover 江戸旧蹟を歩く
 
 八潮市南川崎

  〇 専稱寺


○専稱寺 八潮市南川崎870

 信明山阿弥陀院専稱寺と号します。
 慶長5(1600)年に創建したといいます。

<山門>

 寺号標「浄土宗専稱寺」
 山門前の寺の掲示版には「葵紋」が付されています。

    

<六地蔵ほか>

 六地蔵に混じって、右端に塩地蔵らしき石塔があります。

   

<堂宇>

 左にとろけているので塩地蔵?、右に地蔵が祀られています。

    

<無縁塔>

  

<弥陀庚申塔> 八潮市文化財

 寛文9(1669)年銘の丸彫の阿弥陀如来を主尊とする庚申塔が祀られています。

     

(説明板)
「専稱寺の文化財 所在地 八潮市大字南川崎870番地

 市指定有形文化財 寛文9年弥陀庚申塔 指定 昭和46年3月16日
 庚申塔は、庚申の夜(60日ごと)に人体に寄生する三尸(3匹の虫)が眠っている間に天に昇り天帝に罪を告げると寿命が縮まるため、寝ずに経を読み会食して夜を明かすという庚申待行事が成就したことを記念して造られます。高さ2.28mのこの庚申塔は、江戸時代の早い段階〔寛文9年(1669)〕に造られたため、後に庚申信仰の本尊として定着する青面金剛ではなく阿弥陀如来を丸彫りしています。台座部には、三猿(不見・不聞・不言)と造塔に関わった村人12人の名が刻まれています。

 市指定有形文化財 円空作木造愛染明王座像 指定 昭和46年3月16日
 江戸時代前期の修験僧である円空によって造像された高さ37.5cmの愛染明王像です。頭上に獅子冠をいただき、右手で五鈷杵、左手に金剛鈴を持ち、ナタできめ細かに彫刻された蓮台に座ります。杉を縦割りして、割面に全身像を彫刻し、背面はほとんど手を加えずに造られています。
 「愛染」が「藍染」に音通することから、染色産業が盛んなこの地域で愛染明王は広く信仰されてきました。

 市指定有形文化財 木造聖観音菩薩立像 指定 平成23年5月10日
 平安時代後期の作で、市内で最も古い仏像のひとつです。高さ102.2cmの檜材一木割矧ぎ造りで、本体の大部分が当初のまま遺る貴重な仏像です。享保11年(1726)頃に万屋市兵衛という人が両親の供養のために専稱寺に寄進し、現在も本堂で大切い祀られています。
 像内には絹地に包まれた毛髪などが納められており、その絹地には、延宝3年(1675)に第3代熊本藩主細川綱利の正室(第2代水戸藩主徳川光圀の妹)の供養のために、女中の志を納める旨が記載されています。
  令和2年12月 八潮市教育委員会」

    

<寛文5年銘庚申塔>

 庚申供養と刻まれているのでこちらも庚申塔です。
 寛文5(1665)年銘です。丸彫の阿弥陀如来庚申塔より古いです。

<畜霊塔>

 昭和43(1968)年の建立です。

   

<本堂>

 扁額は山号の「信明山」です。

   


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