旧吉田屋酒店は、谷中6丁目で江戸時代から酒屋を営んでいた「吉田屋」の建物を現在地に移築したものです。
(「下町風俗資料館」は2025年3月名称を「したまちミュージアム」に変更し、リニューアルオープンします。)
(説明板)
「旧吉田屋酒店(下町風俗資料館付設展示場。台東区指定有形民俗文化財)
台東区上野桜木二丁目十番六号
かつて谷中六丁目の一角にあった商家建築。吉田屋酒店は江戸時代以来の老舗であった。旧店舗の建物が台東区に寄贈され、明治から昭和初期にいたる酒屋店舗の形態を後世に遺すため、昭和六十二年移築復元して、当時の店頭の姿を再現、展示している。平成元年には、一階店舗と二階部分及び道具・文書類が台東区指定有形民俗文化財となった。
棟札によれば、明治四十三年(一九一○)に新築して、昭和十年(一九三五)に一部改築したもの。正面は一・二階とも出桁造りで商家特有の長い庇を支え、出入り口には横長の板戸を上げ下げして開閉する揚戸を設け、間口を広く使って販売・運搬の便を図った。一階は店と帳場で、展示している諸道具類や帳簿などの文書類も実際に使用されていたもの。帳場に続く階段をのぼると三畳半と八畳の部屋があり、店員等が使用していた。向かって右側の倉庫部分は、外観のみを明治四十三年の写真にもとづいて復元した。店舗後方の和室部分は構造的補強の必要から増設したものである。
平成十六年三月 台東区教育委員会」
<パンフレット>